2025年6月より、アニメ『タコピーの原罪』の配信がスタートしました。
可愛らしいキャラクターとポップな雰囲気とは裏腹に、いじめや家庭の問題といった重いテーマを描いた本作は、視聴者の間で大きな話題となっています。
そんな中、「しずかたちが暮らす町はどこ?」「舞台となった場所は実在するの?」といった点にも注目が集まっています。
本記事では、作中に登場する場所のモデルや、聖地とされる町について調査した内容をまとめています。
※本記事では一部ストーリーの内容に触れています。未視聴の方はご注意ください。
『タコピーの原罪』の聖地はどこ?七飯町の校舎や住宅街に似ている風景を調査
『タコピーの原罪』の舞台は、北海道だと言われています。
特に、作中に登場する住宅街や校舎の風景が「七飯町(ななえちょう)周辺に似ている」との声も。
実際の風景と作品の描写をもとに、モデル地の可能性を調査しました。
※本記事は、作品の背景描写や地元情報に基づく推測を含みます。
取材協力に「はこだてフィルムコミッション」 舞台は函館周辺?
エンディングのクレジットをよく見ると、「はこだてフィルムコミッション」の名前が記載されていました。
フィルムコミッションは、作品のロケ地や背景設定に関わることが多い団体です。
このことから、『タコピーの原罪』の舞台は函館やその近郊がモデルになっているのでは?と考えられます。
似ている場所①:七飯町にある校舎がモデル?
作中に登場する校舎のデザインは、七飯町にある複数の学校の特徴を組み合わせたような印象を受けました。
屋根の形や校門のフェンス、周囲の風景などが似ている学校がいくつか存在します。
ここでは、特に類似点が多いと感じた3つの小学校をご紹介します。
七飯町立藤城小学校
作中に登場する校舎の屋根の形が、藤城小学校のものと非常によく似ています。
特に特徴的なのは、大きな切妻屋根の形状。
アニメ内では屋根が緑、壁が白という配色でしたが、屋根の形そのものは藤城小学校のものとほぼ一致しています。
📍住所:北海道亀田郡七飯町藤城268
七飯町立七重小学校
アニメでは、大きな屋根の横に小さな三角屋根が描かれています。
この三角屋根の構造は、七重小学校の校舎に近いデザインでした。
屋根の並びや校舎の輪郭など、部分的な一致が見られます。
📍住所:北海道亀田郡七飯町本町6丁目2-11
七飯町立峠下小学校
さらに、校門まわりの描写については、峠下小学校との共通点が多く見られました。
・校舎の柱
・校門にある茶色いフェンス
・校門から出た先に見える周囲の風景
これらがアニメに描かれたシーンとよく似ています。
📍住所:北海道亀田郡七飯町峠下420-1
たとえば第1話の後半、しずかと東が校門付近で話しているシーン(32分40秒あたり)では、
背景にビニールハウスや周囲の建物が描かれており、その様子が峠下小学校前の風景と非常に近いと感じました。
また、32分54秒あたりに描かれる青い屋根のシャッター付き建物も、現地の建物と類似しています。
✧まとめ
以上のことから、アニメ『タコピーの原罪』に登場する校舎は、七飯町にある藤城小学校・七重小学校・峠下小学校の複数の要素を組み合わせたようなデザインである可能性があります。
完全一致する学校は確認できませんでしたが、それぞれの建物や風景から着想を得て描かれているのではないかと推測されます。
似ている場所②:住宅街の景色が一致? 七飯町の一角に注目
アニメ第1話の終盤、まりなが一人で下校するシーン(35分7秒あたり)では、住宅街を歩くカットが登場します。
背景には、奥に高架のような構造物が見え、道の両側には住宅が建ち並んでいました。
その風景とよく似ている場所が、北海道七飯町のとある住宅街に存在します。
画面奥に見えるのは、コンクリート製の高架橋。
形状や位置関係から見て、函館本線が通る鉄道橋と考えられます。
道幅や住宅の配置、奥に見える高架の存在など、作中のカットと雰囲気がとてもよく似ている印象を受けました。
完全一致とは言えませんが、舞台として参考にされている可能性はありそうです。
似ている場所③:四方向一灯式信号機も七飯町に?
第5話後半、まりなに母親が襲いかかる緊迫した描写のあと、
静かな交差点の信号機が一瞬映し出されます(17分25秒あたり)。
珍しい四方向一灯式の信号機でしたが、調べたところ、七飯町内にも同じ形式の信号機が実在しており、以下の場所で確認できます。
📍 住所:北海道亀田郡七飯町鳴川
ただ、その後のタコピーが住宅街を移動するシーンと照らし合わせても、「ここだ」と断定できるほどの一致点は見つかりませんでした。
七飯町にこのタイプの信号機は数が少ないことから、この交差点がモデルになっている可能性も考えられます。
今後、新たな情報が判明した際は追記していきます!

今回ご紹介したように、『タコピーの原罪』の舞台には、七飯町にある風景がところどころ重なって見えるシーンがありました。
校舎の形や住宅街の雰囲気など、実際の場所と似ている点を見つけるのも作品の楽しみのひとつです。
これから新たなシーンが描かれる中で、さらに「似ている場所」が見つかるかもしれません。
ここまでは「雰囲気が似ている場所」の紹介でしたが、
第5話では実在のモデル地と考えられる場所も登場しています。以下で詳しく紹介していきます。
『タコピーの原罪』の聖地を紹介
実在するモデル地が特定されている場所に加えて、作中の風景と似ている場所についても紹介していきます。
現時点でモデルが明らかになっているのは、第5話に登場したフェリーターミナルです。
それでは、ストーリーに登場した順に見ていきましょう。
聖地①新函館北斗周辺
第4話の中盤、潤也が友達と楽しそうに歩くシーンがあります。
背景に描かれていたのは、「新函館北斗駅」周辺の風景がモデルになっていると思われます。
新函館北斗駅は、2016年(平成28年)3月26日に開業した北海道新幹線の始発・終着駅です。
北海道新幹線は、新青森駅から新函館北斗駅までの区間で運行を開始しました。
作中の舞台となっている2016年夏には、すでにこの新幹線が開業していたことになりますが、物語では函館から新幹線に乗らず、「津軽海峡フェリー」を利用しています。
北海道北斗市市渡1丁目1-1
聖地②津軽海峡フェリー 函館ターミナル
第5話の冒頭に登場したフェリー乗り場は、函館市にある「津軽海峡フェリー 函館ターミナル」がモデルです。
エンディングの取材協力にも「津軽海峡フェリー」の名前が記載されていました。
📍 実際の風景はこちら
ウッドデッキに設置されたハート型のモニュメントも忠実に再現されており、
観光客や利用者から人気のフォトスポットとなっています。
聖地巡礼で訪れた際には、ぜひ記念撮影をしておきたい場所です。
また、しずかが乗ったフェリーは「ブルーハピネス」という実際に運航している船で、以下の画像のものです。


ライセンス:CC BY-SA 4.0
「ブルーハピネス」は函館と青森を結ぶフェリーで、乗船中は海の絶景を満喫しながらゆったり過ごせます。
北海道函館市港3丁目19-2
聖地③新青森駅の改札?
第5話で、函館からフェリーで青森へ渡ったしずか。
その後、東北新幹線E5系に乗って東京方面へ向かいます。
作中には駅の改札シーンが一瞬登場しますが、駅名は明示されていません。
青森市から東京方面へ新幹線を利用する場合、一般的には「新青森駅」を利用します。
📍改札の様子はこちら
そのため、あの改札シーンは「新青森駅」をモデルにして描かれたものと考えられます。
青森県青森市石江高間140-2
聖地④上野駅の中央改札付近?
第5話で東京に到着したしずかがいたのは、「上野駅」の中央改札付近と思われます。
📍中央改札付近の様子はこちら
東京都台東区上野7丁目1-1
聖地⑤雷門交差点からの景色
第5話、しずかが人形焼きを食べながら歩いているシーン。
背景にはスカイツリーなどが映っていましたが、この場所は「雷門交差点」付近からの景色ではないかと思われます。
📍実際の風景はこちら
東京都台東区浅草1丁目
聖地⑥柳島歩道橋付近?
その後、しずかがタコピーに腕を引っぱってもらいながら階段を上るシーンがあります。
この場所は、「柳島歩道橋」付近がモデルではないかと考えられます。
📍実際の風景はこちら
ちなみに、この後に登場する “お父さんが住んでいるマンション” のモデルも、墨田区内にあります。
しずかはその後、バスに乗って移動していました。
東京都墨田区文花1丁目36/江東区亀戸3丁目 との境あたり
聖地⑦パークタワー錦糸町
第5話で、しずかが訪れたお父さんの住むマンション。
そのモデルは「パークタワー錦糸町」と思われます。
📍実際の風景はこちら
パークタワー錦糸町は、東京都墨田区江東橋2丁目にある地上28階建ての高級タワーマンションです。
最寄りの錦糸町駅から徒歩約5分と、アクセスも良好です。
東京都墨田区江東橋2丁目9-5
聖地⑧高架下のモデルは総武線沿いの一角?
第5話で、しずかとタコピーが高架下で雨宿りをするシーンがあります。
その場所が、東京都江戸川区平井3丁目にある総武線の高架下とよく似ていました。
📍 実際の風景はこちら
(推定位置:35°42’19.0″N 139°50’28.8″E)
こちらは「平井駅」から徒歩約4分の場所にあります。
ストリートビューで確認する限り、作中に描かれていたような壁画は見当たりませんでしたが、
高架の構造や右手前にフェンスがある点などがよく似ています。
東京都江戸川区平井3丁目
このような雰囲気が似ている場所に加えて、実在のターミナルも登場した『タコピーの原罪』。
今後どんな舞台が描かれるのか、ますます目が離せません!